令和元年度 新小山市民病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 725 123 158 203 385 662 1250 2237 1498 483
【解説】 
2019年4月から2020年3月の期間に当院を退院した患者さんは7724名でした。上表は、年齢を10歳毎にで集計したものです。傾向として、60歳以上の患者さんの占める割合が約7割となっており、高齢化社会が反映された年齢層となっております。
 また、50歳代以下の患者さんにも各診療科にて手術治療等の対応をしており、幅広い年齢層の患者さんに対して医療の提供を行っております。当院は地域医療支援病院として地域医療・救急医療に力を入れております。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科・総合診療科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 37 25.11 20.84 5.41 82
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 34 13.62 12.58 0 69.79
100380xxxxxxxx 体液量減少症 20 15.6 9.13 0 77.2
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 19 24.32 17.71 15.79 86.26
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2なし 13 27.23 19.29 15.38 76.77
【解説】
内科・総合診療科は、疾病が多臓器におよび総合的な診療を必要とする方や、どの科で診察を受けたらよいのか分からない方の診療をしています。
地域医療支援病院として地域の医療機関との関わりを密にして、良好な関係を築き、患者さんに質の高い医療を提供することを方針としています。
2019年度の傾向としては、誤嚥性肺炎、尿路感染症、脱水症等の疾患を多く診療しました。
高齢者によく見られる症例が上位を占めています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 86 8.1 9.79 5.81 72.94
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 42 7.4 7.65 0 62.88
060350xx99x00x 急性膵炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 35 8.66 11.02 2.86 58.71
060140xx97x00x 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 31 9.61 10.49 0 66.81
060050xx97x00x 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 30 8.87 10.25 6.67 73.27
【解説】
消化器内科は、腹部症状を有する患者さんを最初に担当する科です。患者さん1人1人の症状・経過に応じて必要な検査を選択し、的確な診断・治療に努めています。
疾患の第1位は、胆管結石や胆管炎などに対して内視鏡的治療を行った内容です。前年度より増加しております。
第2位は、大腸の憩室疾患(憩室炎等)に対し、保存的治療を行ったものです。憩室とは、消化管の壁が限局的に嚢状に膨出した状態で、炎症や出血を起こすことがあります。
第3位は、急性膵炎に対して、抗酵素療法等の保存的治療を行ったものです。重症化すると、内視鏡的治療を施行する場合もあります。
第4位は、主に出血を伴う胃潰瘍や十二指腸潰瘍に対して内視鏡的治療を施したものです。
第5位は、肝細胞癌に対して、肝動脈化学塞栓療法を行ったものです。ほとんどの肝細胞癌で適応となることから最も高頻度に施行される肝癌治療法です。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 226 2.59 3.01 0 67.4
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 201 3.77 4.4 0 70.1
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 149 20.26 17.71 2.01 81.7
050030xx97000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 89 12.42 12.37 1.12 68.15
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 51 9.92 10.8 0 77.82
【解説】
循環器内科は、狭心症や心筋梗塞、心不全、不整脈、それ以外の循環器一般や高血圧などの診療を幅広く行っています。
入院された患者さんの症状により心臓血管カテーテル検査および経皮的冠動脈形成術、さらに永久ペースメーカー植え込み術等の検査・治療を行っております。
特に急性心筋梗塞の治療においては、夜間・休日を問わず24時間365日体制で緊急カテーテル検査の対応をしております。
第1位は心臓血管カテーテル検査で、狭心症や心筋梗塞などの確定診断や治療へ繋げるもの、術後の再評価等です。
第2位は狭心症などの虚血性心疾患に対してカテーテル治療を行ったものです。年々カテーテル治療する件数は増えています。
第3位は心不全です。心不全は、心機能の低下により末梢組織の酸素需要量に見合うだけの血液を送り出せなくなった状態です。循環系にうっ血が生じ、肺うっ血や体液貯留、浮腫などが特徴的な症状です。心不全には安静・食事療法・薬物療法による加療や、心臓リハビリによる心機能回復等、再発の予防も行っております。
第4位は急性心筋梗塞に対してのカテーテル治療です。カテーテル治療は、経皮的に挿入したカテーテルを用いて先端のバルーンを膨らませ狭窄した冠動脈を拡張したり、ステントを挿入したりする血管内治療が該当します。
第5位は伝導障害の徐脈性不整脈に対し、ペースメーカー移植術を施行した症例です。人工ペースメーカーは心臓に電気刺激を与えて心拍動を起こさせる装置です。
術後はペースメーカー外来にて患者さんをサポートしております。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 副傷病なし 106 5.26 6.19 1.89 1.05
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2な 90 5.09 5.73 1.11 2.09
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1あり 72 1.01 2.15 0 3.1
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 65 5.2 5.69 0 2.97
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 副傷病なし 58 5.81 6.64 1.72 2.26
【解説】
小児科は、乳幼児の呼吸器感染症を中心に、喘息発作、胃腸炎・脱水症、不明熱の精査、けいれん、川崎病、尿路感染症、そして、食物アレルギーの経口負荷試験などが主な入院の対象疾患です。
小山地区および近隣医療圏の小児救急医療を担っております。
第1位は急性気管支炎、第2位はインフルエンザやウイルス性肺炎、第3位は食物アレルギーに対する経口負荷試験、第4位は肺炎等、第5位は喘息による発作等であり、呼吸器感染症や喘息の治療を数多く対応しております。
また、高次小児医療機関への紹介や学校との緊密な連携等を行うことにより、患児を全人的にサポートしております。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 137 4.55 4.85 0 67.26
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 86 5.69 7.13 0 59.17
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 44 5.18 5.45 0 32.55
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 38 13.95 15.02 0 74.26
060150xx99xx0x 虫垂炎 手術なし 副傷病なし 29 6.79 6.94 3.45 30.41
【解説】
外科では、食道・胃・十二指腸・小腸・大腸・肝臓・胆道・膵臓などの消化器疾患、脾臓・肛門・乳腺・ヘルニアなどの一般外科、腹腔鏡を利用する内視鏡外科、甲状腺・副甲状腺・副腎などの内分泌科、これらの症例に対しては、消化器内科をはじめ他科と連携しつつ外科的治療を中心に診察しています。
化学療法に関しては、専門外来を週3回開設しています。
第1位は鼠径ヘルニアに対してメッシュという人工の膜を使用する手術を行った症例です。
第2位は胆嚢炎や胆嚢結石に対して、腹腔鏡を用いた手術の症例です。
第3・5位は虫垂炎に対して治療を行った症例で、第3位が手術治療、第5位が抗菌薬、補液等による保存的治療です。
第4位は大腸がんです。大腸がんは結腸がんと直腸がんがあり、前者が該当します。大腸がんは、当院のがん治療の中で多い疾患であり、手術・化学療法を積極的に行っております。外科では、がん治療に対し、粘膜切除、腹腔鏡下手術、開腹手術を症例ごとに検討して選んでいます。特に、腹腔鏡下手術例は従来の開腹創の1/3程度の傷で治療することができ、術後の痛みの軽減・早期回復に貢献しています。
日々、多様化・高度化するがん治療に真摯に向き合ってまいります。
科としての手術件数も年々増加傾向にあり、入院前には、麻酔科と連携・情報共有を図り、丁寧な術前説明を心がけております。また、術後の管理についても細やかに行い患者の早期社会復帰や生活の質向上に尽力しております。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 118 33.61 25.94 44.92 80.86
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2なし 38 17.37 16.54 2.63 74.05
070343xx01x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 前方椎体固定等 手術・処置等2なし 34 20.62 20.93 2.94 72.76
070350xx97xxxx 椎間板変性、ヘルニア その他の手術あり 32 15.22 15.61 6.25 61.81
070350xx99x0xx 椎間板変性、ヘルニア 手術なし 手術・処置等2なし 27 3.44 10.03 0 56.78
【解説】
整形外科では、骨折、スポーツ外傷、脊椎疾患、各種人工関節置換術、軟部骨腫瘍の治療や、疾患別のリハビリ等を行っています。一般整形外科に加え、各医師が専門を中心に、より高度な診療を行えるよう努めております。
第1位は大腿骨骨折に対し、手術を施行した症例です。特に、大腿骨頚部骨折は高齢者で骨粗鬆症の方に多発するため、転倒には注意が必要です。
第2・3位は腰部脊柱管狭窄症に対しての手術を行った症例です。
第4・5位は腰椎椎間板ヘルニア等に対する手術や脊髄造影検査等を行った症例です。
当院は地域包括ケア病棟を有しているため、リハビリテーションを十分に行い、在宅復帰していただくことを目指しています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし 51 4.45 4.01 0 51.1
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2なし 36 5.94 3.1 0 67.53
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 14 7.36 5.26 0 40.86
070010xx010x0x 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等 手術・処置等1なし 副傷病なし 12 8.42 5.41 0 51.33
080007xx97xxxx 皮膚の良性新生物 その他の手術あり - - 5.94 - -
【解説】
形成外科では、先天性変形、外傷、腫瘍、再建など、形成外科疾患を診療しています。
第1位の皮膚の良性腫瘍に対する手術を行った症例は前年度よりも4倍ほど増加しており、積極的に治療を行っています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 37 11.59 11.86 5.41 77.57
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 22 8.41 7.34 9.09 65.77
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 12 20.5 18.81 75 66.67
010020x001x1xx くも膜下出血、破裂脳動脈瘤(JCS10未満) 脳動脈瘤流入血管クリッピング(開頭して行うもの)等 手術・処置等2あり 11 34 39.34 72.73 61.45
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 11 8.82 9.67 0 71
【解説】
脳神経外科では、脳卒中全般・脳腫瘍・頭部外傷・正常圧水頭症などの外科的治療で改善が望める認知症、三叉神経痛・顔面けいれん・キアリ奇形などで外科的治療が必要な場合などの疾患を小山市、県南地域の脳神経外科手術可能な唯一の病院として治療に当たっております。24時間365日体制で、小山市並びに近隣市町村の患者さんに対応しています。
第1位はアルコール多飲者、高齢者に多い慢性硬膜下血腫に対して穿孔洗浄術を施行した症例です。
第2位は頭部外傷(急性硬膜下血腫、急性硬膜外血腫、脳挫傷など)に対して保存的治療を行った症例です。
第3位は脳出血で、保存的治療を行った症例です。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 副傷病なし 26 2.12 8.48 0 67.42
050080xx01010x 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 副傷病なし 24 27.21 23.77 0 70.54
050163xx02x10x 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 腹部大動脈(分枝血管の再建を伴うもの)等 手術・処置等21あり 副傷病なし 18 16.5 19.82 5.56 69.44
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 13 2 2.78 0 64.31
050050xx0111xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 心室瘤切除術(梗塞切除を含む。) 単独のもの等 手術・処置等11,2あり 手術・処置等21あり - - 27.97 - -
【解説】
心臓血管外科では、心臓弁膜症手術、虚血性心疾患の手術、腹部大動脈瘤手術、下肢動脈血行再建術、下肢静脈瘤、透析用血管アクセス(内シャント造設)に対する手術などを行っています。自治医科大学心臓血管外科と連携し、循環器内科を含む多職種でハートチームを組んで診療しており、患者さんに最適な治療方法を提供いたしております。
第1位は慢性腎不全の患者さんに対して内シャント(自己血管を用いた動静脈瘻)造設した症例です。
第2位は心臓弁膜症に対して開心術を行った症例です。
第3位は腹部大動脈瘤に対して人工血管移植術を行った症例です。
第4位は下肢静脈瘤に対して、抜去術や切除術、焼灼術を行った症例です。
第5位は狭心症、慢性虚血性心疾患に対して冠動脈のバイパス手術を行った症例です。
疾患の重症度や緊急度を迅速に判断し、個々の状態に応じて最も適切な治療方法を選択するとともに、患者や患者家族に真摯に向き合い治療にあたっております。また、科としての手術件数も年々増加傾向にあり、入院前には、麻酔科と連携・情報共有を図り、丁寧が術前説明を心がけております。また、術後の管理についても細やかに行い患者の早期社会復帰や生活の質向上に尽力しております。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 323 3.02 2.78 0 76.29
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし - - 6.71 - -
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり片眼 - - 5.95 - -
020180xx97x0x0 糖尿病性増殖性網膜症 手術あり 手術・処置等2なし片眼 - - 7.29 - -
020110xx99xxxx 白内障、水晶体の疾患 手術なし - - 2.66 - -
【解説】
眼科では、白内障手術を入院で診療しております。片眼ずつ2泊3日の日程で行います。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 39 9.13 7.8 0 30.64
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 20 5.1 5.45 0 33.3
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 19 6.84 6.8 0 51.26
030240xx01xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 扁桃周囲膿瘍切開術等 12 5.5 7.76 8.33 37.33
030425xx99xxxx 聴覚の障害(その他) 手術なし - - 8.18 - -
【解説】
耳鼻咽喉科は、耳鼻咽喉科領域のあらゆる疾患に対して対応が可能となっております。
第1位は、慢性扁桃炎に対し、扁桃摘出術を行った症例です。
第2位は、扁桃周囲膿瘍や急性扁桃炎に対し、抗菌薬による保存的治療を行った症例です。
第3位は、慢性副鼻腔炎に対し、内視鏡的治療を行った症例です。
第4位は、扁桃周囲膿瘍に対し、扁桃周囲膿瘍切開術を行った症例です。
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 85 17.81 16.13 31.76 70.71
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 56 24.46 18.81 42.86 68.46
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 34 7.38 7.1 2.94 63.41
010060x2990411 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病1あり発症前Rankin Scale 0、1又は2 33 22.18 18.24 27.27 74.42
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 23 21.13 16.16 47.83 72.39
【解説】
神経内科は、歩行障害や手足の麻痺、けいれん、頭痛、しびれ、意識障害および認知症(病的ものわすれ)など、主に脳神経系の異常による身体的疾患を内科的に扱う診療科です。
代表的な疾患としては、脳梗塞・脳出血等の脳血管疾患、パーキンソン病とその関連疾患、てんかん、頭痛、アルツハイマー病をはじめとする各種認知症、重症筋無力症、多発性硬化症、その他の神経変性疾患、片側顔面けいれん、眼瞼けいれん、痙性斜頚などがあります。
脳卒中ケアユニットを有しており、急性期脳卒中診療に24時間365日休むことなく従事し、急性期の脳卒中症例を積極的に受け入れています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991x0x 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 副傷病なし 129 2.11 2.49 0 69.23
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 78 6.56 7.07 0 73.73
110080xx9903xx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等23あり 23 5.78 14.52 4.35 73.09
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 17 16.18 12.58 0 70.12
11013xxx06xxxx 下部尿路疾患 膀胱結石、異物摘出術 経尿道的手術等 11 4.55 5.58 0 69.27
【解説】
泌尿器科は、尿路結石、前立腺肥大、悪性腫瘍はもちろんのこと、EDに至るまで幅広い分野に対応しています。
ESWL(体外衝撃波砕石術)、前立腺がん検査および内視鏡手術を中心に行っております。また、腎臓がんに対する腎摘出術も行っております。
第1位は前立腺がんに対する前立腺生検(検査)を行った症例です。
第2位は膀胱腫瘍(膀胱がん)、第3位は前立腺がんに対して内視鏡手術を行った症例です。
第4位は急性腎盂腎炎や尿路感染症に対して抗菌薬による治療です。
第5位は膀胱結石症に対して、内視鏡を用いて結石摘出術を行った症例です。
泌尿器系の悪性腫瘍は、他臓器や骨等にも転移する場合があります。入院治療のゴール・目標を患者さんや家族とともに設定し、意向を踏まえて手術や抗癌剤等、他科との緊密な連携を図りながら日々治療にあたっております。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし 50 25.18 18.84 6 73.84
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1あり 48 2 2.03 0 62.9
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 40 5.48 9.59 0 76.25
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 40 32.1 20.84 27.5 82.88
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 31 21.06 14.62 25.81 75.23
【解説】
呼吸器内科では、呼吸器疾患を幅広く診察しております。
重症度の高い市中肺炎(CAP)、医療介護関連肺炎(NHCAP)、慢性閉塞性肺疾患の急性増悪、間質性肺炎および肺がん等による呼吸器不全を入院で加療しています。
重症呼吸不全は、人工呼吸による高度呼吸管理を行うと同時にRST(人工呼吸サポートチーム)活動を行い、人工呼吸からの早期離脱を目指しています。
NHCAPの場合、呼吸状態の改善だけでは退院できないことが多く、身体的または社会的な問題を看護師・理学療法士・ソーシャルワーカーを含めたチーム医療で対応しています。
また、患者さんのニーズに応じた肺がん診療のため、気管支鏡による確定診断と化学療法を行っています。
2019年度は、間質性肺炎が最も多く、以下は睡眠時無呼吸症候群に対する検査入院、肺の悪性腫瘍、誤嚥性肺炎が上位を占めております。
また、呼吸器疾患は、筋炎や大腸炎、糖尿病、肝機能障害、甲状腺機能障害等、他疾患の治療や発症にも関連があるため、適宜他科との連携をとりながら治療にあたっております。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 23 11.65 11.67 4.35 69.35
110280xx02x1xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等21あり 17 24.47 36.04 5.88 61.65
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 14 17.57 12.58 7.14 71.36
110260xx99x0xx ネフローゼ症候群 手術なし 手術・処置等2なし 12 20.5 20.93 0 52.25
110280xx991x0x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1あり 副傷病なし 12 7.17 7 0 66.08
【解説】
腎臓内科では、糖尿病性腎症および糸球体腎炎の診断、腎不全保存期の治療、血液透析導入、腹膜透析診療を行っております。
末期腎不全の症例については、希望される腎代替療法(血液透析、腹膜透析、腎移植)に応じて、大学病院や他の医療機関と連携を取りながら診療を行っております。
2019年度の入院患者さんの疾患では、慢性腎臓病・慢性腎不全の治療を数多く診療しました。中でも、血液透析や透析のための内シャント(自己血管を用いた動静脈瘻)造設術を施行した患者さんが上位を占めております。
他にも、腎臓や尿路の感染症、ネフローゼ症候群等の治療にも幅広く対応しております。
人工透析を導入する・導入している患者さんにとって、透析治療は永続的になることがほとんどであり長くつきあっていく治療方法でもあることから、丁寧な説明を心がけ患者さんや家族の十分な理解を得ることが大切です。
糖尿病・代謝内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 18 20.5 20.84 0 85.17
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2なし 副傷病なし 10 14.4 13.41 0 48.3
100070xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等21あり 副傷病なし85歳未満 - - 13.72 - -
【解説】
糖尿病・代謝内科では、糖尿病、脂質異常血症、高血圧、肥満などの生活習慣病に対する診療を食事療法・運動療法・薬物療法を組み合わせて行っております。また、下垂体、甲状腺、副腎などにかかわる内分泌疾患も幅広く対応しております。
2019年度は、高齢者に多い誤嚥性肺炎が1位となっております。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 35 - 22 33 - 20 1 8
大腸癌 29 16 38 38 15 38 1 8
乳癌 10 - - - - - 1 8
肺癌 - - 24 66 - 31 1 8
肝癌 - - - - - 24 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
【解説】
5大癌とは、日本における主要5部位の臓器(胃・大腸・乳房・肺・肝臓)に発生した悪性腫瘍のことを指します。
臓器別に初発と再発の患者数を表示しており、初発は病期(ステージ)ごとの表示となっております。
<初発と再発の定義>
初発:自施設において、診断・初回の治療を実施した場合を指します。
再発:再発とは、自施設・多施設問わずに初回の治療が完了した後、自施設にて患者さんを診療した場合や、治療後に局所再発・再燃または新たな転移をきたした場合を指します。
※患者数は延べ患者数で、例えば一連の治療期間に入退院を繰り返すなどを行った場合は、同一患者さんであっても入退院を繰り返した回数だけ患者数とします。
初発の項目において、当院では特に大腸癌の症例が多い傾向にあります。治療方法に関しては、消化器内科・外科で協力して内視鏡手術、腹腔鏡手術、開腹手術を症例ごとに検討し、患者さんのQOL(生活の質)の向上を基本にして、最善の方法を選択しています。外科手術での腹腔鏡手術例は、従来の開腹創の1/3の傷で治療することができ、術後の痛みの軽減・早期回復にに貢献しています。消化器内科では、内視鏡検査に際して拡大観察を積極的に行い、早期癌の発見に力を入れております。
UICCの病期分類が不明なものは、入院中の情報だけでは情報が不十分で病期分類できないことが理由です。
※UICCとは国際対がん連合のことで、UICCのがん分類は国際的標準とされています。
※患者数は、10未満の場合はハイフン(-)としております。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 19 9.37 54.21
中等症 133 17.05 77.82
重症 70 20.06 84.1
超重症 22 29.59 86.27
不明 - - -
【解説】
20歳以上の市中肺炎で入院された患者さんを重症度別に見たものです。
肺炎の重症度は、A-DROPスコアという以下の①~⑤の因子によって決定されます。

<A-DROPスコア>
①Age(年齢):男性70歳以上、女性75歳以上
②Dehydrated(脱水):BUN 21mg/dL以上または脱水あり
③Respiration(呼吸):SpO2 90%以下(PaO2 60Torr以下)
④Orientation(意識障害):意識障害あり
⑤Pressure(収縮期血圧):収縮期血圧90mmHg以下

<重症度について>
A-DROPスコアは5点満点で、1項目該当すれば1点、2項目該当すれば2点となる計算です。
軽 症:0点の場合。
中等症:1~2点の場合。
重 症:3点の場合。
超重症:4~5点の場合。ただし、ショック(収縮期血圧90mmHg以下)の該当があれば1項目のみでも超重症となります。
不 明:重症度分類の各因子に1つでも不明な点がある場合。

重症度が高くなるにつれて平均年齢と平均在院日数が上がっており、ご高齢の方ほど重症化する傾向にあると言えます。
※患者数は、10件未満の場合は(-)としております。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 296 24.41 76.29 32
その他 29 26.59 75.69 2.46
【解説】
 脳梗塞は急性期である発症3日目以内のものが多く、全体に占める割合は9割を超えています。
 当院は、迅速かつ高度な医療を提供するため、栃木県内で唯一の脳卒中ケアユニット(脳卒中専用治療室、SCU:Storoke Care Unit)を有し、tPA療法(血栓溶解療法)、カテーテル治療(脳血管内手術)、開頭手術の全ての急性期治療に対応できる脳卒中センターを開設しました。脳卒中センターでは、専門チームが脳卒中の集中学的治療を24時間体制で提供しております。
 脳卒中ケアユニットとは、脳卒中急性期の患者さんを、専門チームが協力して診療を行う脳卒中専用治療室のことです。専門チームは、脳卒中専門医、神経内科専門医、脳神経外科専門医、脳血管内治療専門医、循環器内科専門医、リハビリテーション技師、放射線技師、看護師、医療ソーシャルワーカーで構成されそれぞれの専門知識や技術を活かして連携し、患者さんに最適な急性期治療を行うとともに、回復期や慢性期の治療に至るまでの円滑な移行をサポートします。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 54 1.02 6.89 0 72.89
K6871 内視鏡的乳頭拡張術 41 1.8 7.9 7.32 75.56
K654 内視鏡的消化管止血術 32 0.63 7.97 3.12 70.69
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 27 1 5.81 0 72.81
K6872 内視鏡的乳頭切開術(胆道砕石術を伴う) 25 1.68 8.68 12 78.24
【解説】
消化器内科では、胆管結石・胆管炎や胆管癌などの胆道疾患に対しての手術である内視鏡的胆道ステント留置術や内視鏡的乳頭拡張術の症例数が多くなっています。狭くなっている胆道を拡張したりステントを挿入して胆汁の流れを良くする手術です。胆のう炎を伴う頻度も高く、急激に症状が進行することもあるため、緊急内視鏡治療も行っております。
第3位は、出血性胃潰瘍に対しての内視鏡による止血術です。
第4位は、胃癌に対する内視鏡的切除術が多い手術となっております。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 185 2.15 3.55 1.08 70.07
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 91 0.11 14.4 4.4 68.82
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 52 3.02 10.17 0 78.58
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 15 0.4 1.53 0 70
K5952 経皮的カテーテル心筋焼灼術(その他) 15 1.33 2 0 64.8
【解説】
循環器内科では、急性心筋梗塞の治療について、夜間・休日問わず24時間365日体制で緊急カテーテル検査の対応をしております。
手術では1~2位、第4位は狭心症や急性心筋梗塞などの虚血性心疾患に対し、足の付け根、手首、ひじなどにある動脈から心臓の筋肉に血液を供給している冠動脈(冠状動脈)までカテーテルを入れて、先端のバルーンを膨らませて狭窄した冠動脈を拡張したり、ステントを挿入する血管内治療です。
第3位は徐脈性不整脈に対し行うペースメーカー移植術です。術後は外来で定期的に動作状況の確認をしております。
第5位の経皮的カテーテル心筋焼灼術とは、心臓の拍動リズムに異常をきたして脈拍数が多くなる、頻脈性不整脈に対し行う治療法です。足の付け根などの太い血管からカテーテルを入れて、心臓内部の不整脈の原因となっている部分を高周波電流を流し心筋を焼灼します。手術が成功すれば不整脈の根本的な治療をすることができます。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 141 1.33 2.3 0 66.35
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 107 1.25 3.55 0 59.07
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 42 0.81 3.17 0 31.57
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 41 3.8 14.59 2.44 74.34
K672 胆嚢摘出術 27 1.41 8.33 7.41 65.63
【解説】
第1位は鼠径ヘルニア手術です。鼠径ヘルニアとは、足の付け根あたりに、腹壁の穴から腸管などの臓器が飛び出た状態をいい、別名で「脱腸」と呼ばれている疾患です。外科疾患の中では頻度の高いもので、成人のヘルニアは自然に治ることはありません。そのため治療は手術療法が原則となります。手術はメッシュという人工の膜を使用した治療「テンション・フリー・メッシュ法」を行っており再発率は従来法の1/10以下という好成績を得ています。
第2位は胆石症や胆嚢炎に対して腹腔鏡で行う胆嚢摘出術です。
第3位は虫垂炎(盲腸とよばれることが多い)に対して腹腔鏡で行う虫垂切除術です。従来の開腹手術では得られない、傷の痛みの軽減・小さな傷での治療が可能となっております。
第4位は大腸がんに対して行う結腸の切除術です。腹腔鏡下手術、開腹手術を症例ごとに検討し施行しております。
第5位は、胆石症や胆嚢炎に対して開腹で行う胆嚢摘出術です。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿 74 2.93 26.86 39.19 80.12
K1422 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方又は後側方固定) 49 3.02 23.55 6.12 72.67
K0811 人工骨頭挿入術(股) 48 4.35 31.44 50 79.54
K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓切除) 41 2.15 14.9 2.44 73.17
K0821 人工関節置換術(股) 39 2.03 28.26 5.13 69.54
【解説】
整形外科は、一般整形外科に加え、各医師専門を中心に、より高度な診療を行えるよう努めております。脊椎(頚椎・腰椎を含む)などの外傷以外の分野についても手術を行っております。
また、その他の専門性の高い症例に対しては、他施設の医師の応援を依頼して、どの領域でも可能な限り大学病院と同等の医療サービスを提供できるよう努めております。
手術の第1位と第3位、第5位は、大腿骨頚部骨折等に対する手術です。全体的に平均年齢が高く、リハビリテーションを長期に要するため、転院率が高くなっております。
第2位と第4位は脊椎疾患(腰部脊柱管狭窄症、頚椎症性脊髄症など)に対する手術です。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) 36 0.72 4.22 0 67.53
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(躯幹) 15 1 6.73 0 59.07
K0053 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4cm以上) 14 1 3.21 0 57.29
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) 10 0.4 1.1 0 42.6
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上12cm未満) 10 0.5 4.1 0 63.1
【解説】
形成外科で最も多く行っている手術は、眼瞼下垂に対するものです。眼瞼挙筋前転法とは、はたらきの悪くなって弛緩した筋肉(眼瞼挙筋)を短縮して固定し直す方法です。
第2位以降は、皮膚や皮下の良性腫瘍に対する摘出術です。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 47 1.17 11.34 12.77 77.81
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 22 1.05 36.95 81.82 58.05
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) - - - - -
K1742 水頭症手術(シャント手術) - - - - -
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内) - - - - -
【解説】
第1位は慢性硬膜下血腫に対する穿孔洗浄術です。治療は穿頭して血腫を抽出して洗浄し、さらにドレナージを行います。
第2位は脳動脈瘤に対するクリッピング術です。開頭し、脳動脈瘤の根元にクリップをかける方法です。
小山市、県南地域の脳神経外科手術可能な唯一の病院です。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント設置術 27 0.3 1.41 3.7 69.11
K5551 弁置換術(1弁) 21 3.95 20.57 0 72.71
K5606 大動脈瘤切除術(腹部大動脈(分枝血管の再建)) 19 4 13.84 5.26 70.26
K5522 冠動脈、大動脈バイパス移植術(2吻合以上) 13 13 20.85 7.69 68.85
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 - - - - -
【解説】
第1位は慢性腎不全の患者さんに対して行う透析治療のための内シャント(人工血管を用いた動静脈瘻)造設術です。
第2位と第4位は心臓弁膜症・虚血性心疾患などに対して行う開心術です。開心術は心臓を止めて行なう手術で、人工心肺装置を使用します。心臓の内部を手術するには動いている心臓をそのままでは手術することができません。どうしても心臓を止める必要があります。手術中、自分の心臓の代わりに全身に血液を送り続ける機械を人工心肺装置といいます。
第3位は腹部大動脈瘤に対して行う手術で、破裂しやすい動脈瘤の部分を人工血管に置き換える手術です。動脈瘤の前後で動脈を遮断してから、動脈瘤を切除して代わりに「直型人工血管」か「Y字型人工血管」に置き換えます。人工血管は手縫いで縫合します。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 322 1 1.02 0 76.27
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) - - - - -
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他) - - - - -
K279 硝子体切除術 - - - - -
K281 増殖性硝子体網膜症手術 - - - - -
【解説】
眼科では患者さんの症状や疾患に応じて、曜日ごとに各々の専門医師によるチーム医療のシステムを取り入れています。
眼科の手術で最も多いものは白内障に対する水晶体再建術で、眼内レンズの挿入を行います。
平成27年10月から網膜硝子体手術も開始しています。術者は他病院でも経験豊富な手術実績を持つ医師が担当します。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 39 0.95 7.18 0 30.64
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 13 1.85 4.38 7.69 54.46
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 11 0.09 4.55 0 35.55
K3892 声帯ポリープ切除術(直達喉頭鏡) - - - - -
K309 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術 - - - - -
【解説】
耳鼻咽喉科手術の第1位は、習慣性扁桃炎に対して行われる口蓋扁桃摘出術です。
第2位は慢性副鼻腔炎に対し内視鏡下で行う副鼻腔炎手術です。
第3位の扁桃周囲膿瘍切開術は、口蓋扁桃から感染・炎症が波及し、扁桃周囲に膿瘍を形成したものに対し、局所麻酔下に穿刺を行い、膿瘍を確認したのち、メスで切開して十分に排膿する手術です。
神経内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K178-4 経皮的脳血栓回収術 13 1.08 35.15 61.54 75.85
K386 気管切開術 - - - - -
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 - - - - -
【解説】
当院では、全国的にもまだ数少ない超急性期脳血管内手術(カテーテル治療)など先進的な医療にも対応しております。何らかの理由でtPAが使用できない患者さん、または効果が期待し難い脳主幹動脈閉塞の患者さんに対して、カテーテルによる血栓回収術を積極的に行っております。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 74 1.36 3.99 0 74
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 18 0.83 9.39 5.56 66.89
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 12 1.67 8 0 69.58
K7981 膀胱結石摘出術(経尿道的手術) 11 1 2.55 0 69.27
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) 11 1.18 5.82 0 68.36
【解説】
第1位の膀胱悪性腫瘍の手術は膀胱腫瘍に対する内視鏡によるものです。
第2位は、狭窄した尿管にステントを留置し、広げる手術です。
第3位は腎臓癌に対する腎摘出術となっております。
第4位は、膀胱結石に対して行う内視鏡による手術です。
第5位は、前立腺肥大症に対して行う内視鏡を用いた手術です。
泌尿器科では院内で総合診療科、外科や透析科等、他科と緊密に連携をとりながら診療を行っております。
当院で行っていない手術は大学病院と連携を取りながら進めていきます。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント設置術 25 10.88 14.52 4 65.12
K607-3 上腕動脈表在化法 - - - - -
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 - - - - -
【解説】
腎臓内科での手術の第1位は慢性腎不全に対する維持透析を導入するための手術で、内シャント(自己血管を用いた動静脈瘤)を造設するものです。透析治療については、血液透析導入をはじめ、上腕動脈表在化法、経皮的血管形成術(PTA)、長期留置カテーテル留置術、腹膜透析治療を行っております。他に、血漿交換療法や血球成分除去療法を行うことがあります。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 30 0.39
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 20 0.26
異なる - -
【解説】
播種性血管内凝固症候群(DIC)とは、種々の基礎疾患により血液凝固系の亢進が生じ(血を固める機能が強くなってしまう)、微小血管内で血栓が形成され、それに伴い、凝固因子、血小板が消費されて出血傾向(止血機能が失われる)となったりする症状のことです。播種性血管内凝固症候群(DIC)の基礎疾患として敗血症・急性白血病・固形がんが三大疾患とされています。治療として①基礎疾患の治療、②抗凝固療法、③補充療法等が行われます。

敗血症とは感染症の徴候が存在する全身炎症反応症候群で、ショック、播種性血管内凝固 、多臓器不全に陥る危険があります。
敗血症性ショックがおきている場合は、血圧を上げるために大量の輸液や昇圧薬を点滴投与します。同時に酸素吸入や人工呼吸を使って高濃度酸素投与するなどの全身管理を行ったりします。

それぞれの疾患が入院のきっかけとなったものは、「同一」、何らかの影響で入院後に発症した場合などは「異なる」として表示されています。

※患者数は、10未満の場合はハイフン(-)としております。
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